生出小学校初代校長　茂庭秀福（もにわひでやす）

情報提供：ディスカバーたいはく５号
所在地：仙台市太白区茂庭字中ノ瀬西５－２
連絡先：太白区まちづくり推進協議会	電話： 022-247-1111
関連ホームページ： http://www.city.sendai.jp/taihaku/mati/discover/index.html

２４４　生出小学校初代校長　茂庭秀福（もにわひでやす）

茂庭秀福立体肖像（生出小学校正門前）

　明治時代「全国三模範村」として表彰された生出村の意識改革、人材育成に大きな頁献をしたもう一人は、茂庭秀福です。
　生出小学校の初代校長で村民から茂庭の殿様と呼ばれていた秀福を讃え、生出小学校正門前に「至誠一貫」と碑文が刻まれ、立体肖像（小室達作）の頌徳碑が建てられています。

　茂庭秀福は、安政四年（一八五七）十月、茂庭で生まれ、宮城師範学校に学ぶ。明治九年（一八七六）茂庭小学校に奉職し、訓導を経て明治十六年（一八八三）校長を命ぜられる。
　明治三十八年（一九〇五）長尾四郎右衛門生出村長とともに「行道会」という組織を結成。生出村に居住する十五歳から七十歳までの老若男女を会員とし、毎月一回、または、農閑期に午後七時から午後九時まで勉強会を行った。勉強会は深夜にまで及んだこともあったという。
　村長が顧問、校長が会長、分教場の先生（訓導）が直接指導に当った。学習内容は男子の場合、青年部、中高年部、老年部にわけ、道徳、農業、経済を教えた。中高年部は青年部の模範となり村の改良向上を図らせた。また、女子は処女部、婦女部、老女部を組織、女子の徳育、家庭経済、看護、育児を教え、母たる努めの重要性を教えた。村長は「村是」の精神を村民に語りかけ、校長は人道徳義を説いたそうである。

　村人から慈父のように敬慕された「茂庭の殿様」は、昭和九年七十八歳の天寿を全うした。

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