情報提供: ディスカバーたいはく4号
 所在地: 仙台市太白区茂庭
 連絡先: 太白区まちづくり推進協議会
 関連ホームページ: http://www.city.sendai.jp/taihaku/mati/discover/index.html

235 鯉をたべた僧

 むかし、高寺山の頂上に坪沼寺という寺院があった。
 それはそれは大きな寺で、ご本尊の観音さまはたいへん御利益があるというので、遠くからも参拝者が集まってきた。

 ある日のこと、魔がさしたというのだろうか。寺の僧が、だれも見ていないからと、池に飼っていた鯉をとってこっそりと食べてしまった。
 ところがところが、仏の道の約束を破ったむくい―、僧はその夜のうちに蛇の姿にかわりはて、やがて雷が天空に鳴りひびき大地をふるわせ、ドドーンと本堂に落ちたかと思うと、あっというまに燃えあがる炎のなか、蛇となった僧は身をくねらせながら死んでいった。
 ひと夜のうちに、すべては灰となってしまった。
 ただ、ご本尊の観音さまだけが、遠く斗蔵山(とくらさん)(角田)に飛んで無事だったという。

   


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