情報提供: ディスカバーたいはく2号
 所在地: 仙台市太白区茂庭
 連絡先: 太白区まちづくり推進協議会
 関連ホームページ: http://www.city.sendai.jp/taihaku/mati/discover/index.html

212 赤石(二口・笹谷街道)

赤石分校から移築された道標。笹谷・二口の分岐点を示す
赤石分校から移築された道標。
笹谷・二口の分岐点を示す

赤石橋。左に曲がれば笹谷街道。二口街道はまっすぐ進む
赤石橋。左に曲がれば笹谷街道。
二口街道はまっすぐ進む

旧秋保電鉄沿いにある道祖神。このあたりを二口・笹谷街道が通っていた
旧秋保電鉄沿いにある道祖神。
このあたりを二口・笹谷街道が通っていた







 赤石砕石場へ行くあたりは、昔ながらの街道をほうふつとさせる道が続く。未舗装の細い道路、木立の中で見失いそうになる道祖神。かつて二口・笹谷街道を行き来した人々は、この道祖神に立ち寄り、旅の安全や郷里に残した家族の無事を祈ったのかもしれない。昔の旅は、現代では想像もつかないほどの危険に満ちていた。

 古来の姿を思い浮かばせる街道は、赤石橋近くまで続く。眼下には国道ニ八六号。現代との対比が際立つ。
 赤石橋の手前には、湯元へ二十五丁、碁石へ一里二十丁と刻まれた道標があり、笹谷と二口に通じる街道の分岐点を示している。道標は生出小学校赤石分校の一角に移されて残っていたものを、再度移動して現在の場所に置かれた。
 赤石は、鈎取に続く二口・笹谷街道の宿駅。関所も置かれ、奥州街道を出た馬や旅人は、鈎取、赤石の順に、足を休めたことになる。

 赤石橋を渡ると、すぐに南赤石。集落内には、古い笹谷街道が残っている。この道をたどれば、まもなく行き止まり。今では使う人もなく、土に埋もれている。
 集落内にある赤石観音堂は、松島瑞厳寺と山形立石寺を創建した慈覚大師につながり、その本尊である十一面観音は、古刹赤石山円通寺の持仏と伝えられる。千年以上も前、慈覚大師は、この地を通って秋保に向かい、二口峠を越えて山形へ向かったのだという。

 北赤石にある奥州三箇森(亀ケ森、中の森、鹿ノ上森)をはじめ、赤石地区は、古代からの信仰の地として知られた所。一大霊場だったという説もある。信仰にまつわる遺物や伝説が多いのも、この地の特徴といえるだろう。

   


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