情報提供: ディスカバーたいはく5号 | ![]() |
所在地: 仙台市太白区茂ケ崎 | |
連絡先: 太白区まちづくり推進協議会 | 電話: 022-247-1111 |
関連ホームページ: http://www.city.sendai.jp/taihaku/mati/discover/index.html |
203 河北新報社 一力次郎 |
大年寺の惣門をくぐって石段を上りきると、「前進」の大きな自然石の記念碑が目につきます。河北新報社二代社長、仙台市名誉市民・一力次郎の偉業を称えるため昭和四十七年(一九七二)、故人に緑の深い人々によって建てられたものです。 門前町に住まい、大年寺の石段を数多く上り下りした次郎、さらには根岸に印刷工場(大正十三年十月第二工場として設置)を持っていた河北新報社社長としての次郎を偲ぶにふさわしい場所と言えるでしょう。 「前進」の碑文を改めて読むことによって、故人の経歴と新聞人としての偉大な業績を知ることが出来る。そして彼がもっとも好んだ言葉「前進」の二文字が、私達と相対するとき、前途の希望実現と大いなる飛躍を語りかけ、挫折したときには勇気を与えてくれるものである。時には人生の羅針盤である「前進」の記念碑を訪れ、故人の遺徳を偲び心の糧にしたいものである。 |
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一力次郎明治二十六年八月十二日初代河北新報社長一力健治郎二男として生れ、昭和四十五年七月七日数え年七十八歳でその生涯を閉じた。仙台一中、二高、京都帝国大学法科に学び、米英の大学にも留学、関東大震災の直後副社長として河北新報社に入り、社長、会長を歴任、大正、昭和を通じての偉大な新聞人であった。足跡世界にあまねく関係する諸団体は経済、文化、芸術、観光等に亘りその数二百余に及び、仙台市名誉市民に推されるなど、人呼んで宇宙間不多有の人と謂った。碑名の前進は彼のもっとも好んだ言葉である。われら友人後進その人をしのび徳をたたえつづく青少年の正しい前進をつよく期待する。 昭和四十七年八月十二日 |
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