情報提供: ディスカバーたいはく4号
 所在地: 仙台市太白区西多賀
 連絡先: 太白区まちづくり推進協議会
 関連ホームページ: http://www.city.sendai.jp/taihaku/mati/discover/index.html

149 お彼岸(ひがん)とお彼岸(しがん)

 むかし、お彼岸のことで、嫁と姑がいい争いをした。
 嫁は「おひがん」だといい、姑は「おしがん」だという。それじゃあ、と、嫁がお寺に行って和尚さんに聞いてみたら、「おひがん」だと教えてくれた。
 嫁は得意になって家にかえり姑に話したら
「どこにそんなことがある。『おしがん』だ。和尚さんに聞いてくる」
と息巻いてお寺に出かけていった。和尚さんは
「うん、『おしがん』が本当だ」
といったので、姑は喜んで帰ってきて嫁に、やっぱり「おしがん」だそうだといったので、またまた、いい争いになってしまった。はてさてどっちが本当なんだか。

 今度はふたり一緒にお寺にいって和尚さんに聞くことになった。和尚さんは
「そりゃあ、どっちも本当だ」
という。
「どっちも本当だってことはない、ちゃんと教えてもらわないと」
と、嫁と姑がたのんだら、和尚さんは笑いながら
「初めの三日が『おひがん』で、後の三日が『おしがん』だ。中の一日は中日だ」
といったそうだ。

   


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