情報提供: ディスカバーたいはく5号
 所在地: 仙台市太白区
 連絡先: 太白区まちづくり推進協議会
 関連ホームページ: http://www.city.sendai.jp/taihaku/mati/discover/index.html

20 仙台市電

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仙台市電長町線の開通式(仙台市電その50年」より)
仙台市電長町線の開通式
(仙台市電その50年」より)

長町駅前で最後の仙台市電に乗り込む人々
長町駅前で最後の仙台市電に乗り込む人々

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 大正十五年(一九二六)十一月二十五日、仙台駅前〜大町一丁目(二.一キロメートル)、東五番町〜荒町(一.二キロメートル)間に仙台市電の運転が始められた。鈎取出身の鹿又武三郎が二期目の市長時代、東北産業博覧会の開催に向けて計画、進行させたものである。

 昭和三年(一九二八)三月二十八日、循環線(六キロメートル)が完成。昭和十一年十二月十一日、長町駅まで延長され(四.二キロメートル)、長町市場前、長町南町、長町車庫前、長町駅前の停留所が設置された。これによって長町車庫前で秋保鉄道と、長町駅前で東北本線と接続し、一般客はもちろんのこと、通勤通学の会社員や学生の利用も多かった。電車道りの長町商店街では活気のある魚屋の売り声を聞きながら、日常生活用品を買う人たちで賑わいを見せた。

仙台市電保存館の中
仙台市電保存館の中

 昭和三十二年(一九五七)広瀬橋の架け替えで、市電は橋の中央を通るようになった。しかし、モータリゼーションの発展とともに市電は赤字経営となり、交通渋滞も重なって昭和五十一年(一九七六)三月三十一日、全線廃止された。

 いま、この市電を後世に語り継ごうと地下鉄富沢車両基地内に平成三年四月二十五日、「仙台市電保存館」が開館。当時の市電が三台と電車の各部品などが展示されているほか、市電のパネル写真、乗車券、市電廃止時のビデオテープを見ることができる。

   


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