情報提供: ディスカバーたいはく2号 | ![]() |
所在地: 仙台市太白区 | |
連絡先: 太白区まちづくり推進協議会 | 電話: 022-247-1111 |
関連ホームページ: http://www.city.sendai.jp/taihaku/mati/discover/index.html |
12 二口街道 |
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山形に最も近い道 人と物質が行き交う 二口街道(二口越最上街道)は、奥州街道と最上街道を結ぶ脇街道として多くの人に利用されていた。 奥州街道との分岐点は、現在の広瀬橋の南のたもと辺り。二口街道はそこから仙台南高校の南側を通り、国道旧ニ八六号沿いに、鈎取・茂庭へと抜ける。 その先は、秋保地区の湯元・境野・長袋・馬場・野尻。そして、二口峠。野尻まで道幅は四メートルもなく、荷車が通れる程度であったという。 現在、長町から茂庭にかけては、当時の面影をしのぶ遺物・遺構を見つけるのは難しい。数少なく残っているのは、長袋・馬場地区の一里塚、二口峠の仙台藩境目番所跡など。なかでも、荒れ果てた番所跡は、当時の街道や往来する人々の様子が脳裏に浮かび、古街道が現実のものとして追ってくる。 うっそうと繁る木立。急坂にうねる細い道。山形への最短距離を行く道は、険しく、長い。 |
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明治以前は交流の主要道 秋保温泉を抜けて二口へ 長町から国道ニ八六号を山形方面に向かい、茂庭にある明石橋を渡れば、笹谷街道を経て山形へ。明治十五年、関山トンネルができて以来、現代に至るまで、作並街道と笹谷街道が山形への主要道となった。しかし、それ以前は二口街道も、多くの人に利用されていたという。 現在、二口峠を越えて山形へ向かう人は、少ない。秋保大滝や磐司岩など観光やレジャーのために、峠近くまで行ったことのある人も多いはずだが、その先は、よく知られていない。峠を越えれば、山寺は、もうすぐそこだ。 二口街道は峠に近づくにつれ、道は狭く険しくなり、冬は雪のために閉鎖される。かつてこの峠を徒歩で越えた人々は、どんな思いで歩いたのだろうか。 険しい峠を越える山形への道として、歴史を重ねた二口街道。山寺をはじめとする信仰の道として、海産物をはじめとする輸送の道として、当時の人々にとって欠かせない道であったことは、想像に難くない。 |
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